【出張費・精算】出張にまつわるおカネの話｜１から分かりやすく解説

公開日: 2019/03/03
更新日: 2021/02/16

出張の際には当然費用が発生します。電車や飛行機などの交通費から出張先の費用、泊まりであればホテルの費用などを払うこともあります。出張にかかる費用は場所や日数によって異なってきますが、「出張の費用はどのように計算しているのか？」「出張に行ったときにどのくらいのお金を会社が負担してくれるのか」などの点について疑問に思うことがあるかもしれません。出張にまつわるお金の話を徹底解説していきます。

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出張費の「実費精算」「仮払い」とは

出張費には「実費精算」と「仮払い」という方法があります。この2つの方法についての違いがよく分からないと思う人もいらっしゃると思います。まずは、この違いについて説明していきます。

実費精算

経費の精算については原則として従業員が提出した領収書を元にして精算していきます。この方法であれば証拠としても残るので最も確実と言えます。現在適用している領収書の金額で精算する方法のことを実費精算と言います。

そのため、何かの費用が生じたならば、しっかりと領収書を発行してもらうことが大事になります。

実費精算であれば金額がズレることはありませんが、出張の際に場所や滞在日数によっては費用が大きくなることもあり、実費精算ではまかないきれないこともあります。

仮払い

出張の際に費用が大きくなると実費精算は難しくなるので、そのようなときは仮払いを利用することができます。これは、出張の際にかかる費用を会社側が事前に従業員にお金として渡すことを指します。仮払いにすることで従業員は出張の際にかかる食費や高額な費用を建て替える必要がなくなります。

ただ、仮払いにすると現金の扱いが面倒になることもあります。従業員は経理担当者のもとを訪れて小口現金から現金を受け取る必要が出てきます。また、利用した後はレシートや領収書を所定の申請書に糊付けして提出する必要もあります。

そのため、仮払いを利用する際もレシートや領収書はしっかり保管しておくことが大事になります。

出張費の精算方法

出張の際は費用がかかるため、しっかりと精算方法を理解しておくことが大事になります。精算方法にもいろいろあるので、どのような方法があるのか解説していきます。

出張申請

出張申請は仕事で出張に行くことになった際に、出張にかかる費用の仮払いを受けるため、出張に関する内容をまとめて提出する書類のことを指します。内容は出張にかかる交通費や宿泊費などの費用がどのくらいかかるのか計算して申請の許可を得ます。経理、または上司に提出します。

出張　立替え払い

出張立て替え払いで出張先にてかかった実費を立て替えてもらう必要があります。立て替え払いをしてもらうには、出張でかかった費用の証明として領収書を発行してもらうことが必要です。宿泊費や交通費がかかったならば領収書を発行してもらうことを忘れないようにすべきです。

旅費精算書作成

旅費精算書は出張の目的や要件、訪問先などを明記することになります。これを作成するには出張のスケジュールや使用する交通機関をしっかりと管理して計算しておくことが大事です。会社の仕組みによって違いはありますが、先に航空券や宿泊代などを購入してから他の費用を出張後に旅費精算書として提出することもあります。ただ、精算の処理仕事で忙しい場合は自分で処理しきれないこともあると思います。その際に出張精算システムを利用して出張経費などの申請や承認をデータで行うこともできます。インタネットを使用することができれば、経費精算や承認作業が行えるので、「外出が多くて出張精算書を書く時間がない」と思う人も空いた時間で出張精算書を書くことができます。ただ、会社がこの制度を導入している必要もあるので、事前に確認をしておく必要もあります。

上長の承認

出張にかかる費用をを計算して旅費精算書などを経理に持って行く前に、会社の上長に承認を得る必要もあります。事前に提出した出張計画書と照らし合わせて出張のかかる費用の確認を行い、問題無ければ経理に提出して費用を負担してもらうことができます。問題があれば修正して再度確認してもらう必要もあります。

経理に提出・精算

上長の確認で問題無ければ上長の承認印を押してもらって経理に提出します。これで出張にかかった費用を会社に負担してもらうことができます。出張で費用を請求するためには、必ず経理に提出することが必要なので、しっかりと精算をしておくことが大事です。

経理担当者が注意するべき3つのポイント

出張の際の費用は会社の経理担当者が処理しますが、出張の費用を処理する際に注意して確認しておくことがあります。どのような点に注意すべきかは次の3つの点があります。

交通費

全ての交通費の勘定科目を「旅費交通費」で統一していて給与と同時精算する際は、通勤手当を指す「旅費交通費」と混同しないよう補助科目を活用します。通勤手当は、一定の距離を超える場合などは給与課税の対象となるためです。出張の際に業務で発生したタクシー代やレンタカー代、駐車場代などは通勤手当てと混同しないように、補助科目として活用するように綿密に確認しておくことが大事になります。

不防止対策

上長の承認をもらって旅費精算書を提出してもらっていますが、経理でも不正が無いかは確認しておくことが大事になります。出張先の飲食代の金額が高い場合は申請者以外の同席者がいなかったかを確認して、金額の高い理由を調べる必要があります。交通費の精算も確認をしておく必要があります。交通費は申請者の土地勘から精算書に書かれているので、そのままに精算してしまうかもしれませんが、業務以外に交通機関を利用して交通費として請求している場合は、給与課税を検討する必要があります。また、申請した側も旅費精算書をあまり書いたことが無いため、間違って記入していることもあります。そのミスをしっかり経路側でも確認しておかなければ、会社の出費がどんどん大きくっていくことにもなるので、経理側の確認はとても大事になります。

鑑定科目

出張経費の中には、交際費に該当するものが混ざっていないか確認する必要もあります。交際費は損金算入額に制限があるため税金の扱いが通常の経費と違ってきます。もし、出張先で接待などを行なった場合は同席者の人数などを確認する必要があります。

経理ではこのようにたくさんの点を確認する作業が出てくるため、経理の仕事の量はとても膨大な量になります。

まとめ

出張にかかる費用は「実費精算」と「仮払い」を利用して費用を会社に負担してもらうことができますが、様々な手続きが必要となるため、その手続きをしっかりと抑えておくことも大事になります。特に旅費精算書を書く際は証拠となる領収書を発行してもらっておき、出張に関わる費用を書くようにすべきです。出張の費用は会社が負担してくれるので、しっかり出張費用のことを明記しておくことは大事になります。

著者紹介

マイまい｜ミニッツマガジンライター
（東京都生まれ、軽井沢に在住）

全国のホテル・旅館に泊まりながら旅するOL。パン作りが好きで、軽井沢を拠点にパン屋さんでも働く。これまで、100を超えるホテル・旅館に宿泊をしている経験を活かし、数々の旅行サイトでWEBライターとして働く。執筆した記事も100以上！ラグジュアリーなホテルから、民宿まで幅広く宿泊。国内のおすすめホテルを紹介するため日々、執筆に勤しみながら今日も素敵な宿泊先を予約して旅をする。